投資方法は、一括投資?積立投資?どちらがお得

投資に慣れてきて、運用がうまくいっている時や資金に余裕が出てくるともっともっと株を買いたくなるいわゆるポチポチ病がでてくるものです。
そんな時に考えるのは、一括投資が良いのか?積立投資が良いのか?
結論から言うと

一括投資の方が、投資効率は良いです

投資は、同じ上昇率でも投資金額が大きければ大きいほど、リターンは高くなります。
例えば、上昇率が10%だったとしたとき
・100万円を投資していれば、110万円
・1,000万円の場合は、1,100万円
同じ10%なのにその利益額は、10万円と100万円で90万円の違いが出てくるのです。
ということは、単純に考えると1年間に10万円を12回に分けて投資するのと年初に120万円を投資するのでは、当然一括投資した方が利益額は大きくなります

しかし、注意してほしいのは、これには前提条件があるということです!
その前提条件というのは、相場が常に上昇している場合はということになります。

皆さんもご存じように株価の相場は、上げ下げしながらどちらかの方向に進んでいくものです。
現在の世界では、やはりアメリカの力が最も強く、マグニフィセント7がその相場をけん引しているという状況です。この7銘柄を中心に投資しているS&P500やオルカンはこの先も上昇していくと見込まれております。が、相場は誰にも読めませんので、いつ大暴落が来てもおかしくはありません。実際、かつてのアメリカでもITショックやリーマンショックといった大暴落を経験してきております。また、10%程度の下落は毎年1~2回くらいはありますし、2年に1回程度で20%以上の下落が起こることもあります。

そんな時に一括投資しているとどうなるか?
S&P500やオルカンの最高値付近で一括投資して、大暴落を受けてしまうと資産が50~60%も減少してしまうということになります。そのような状況を回避する一つの方法として分割(積立)投資が有利になる場面があるということです。この考え方は、ドルコスト平均法といって購入金額を平均化する購入方法になります。

株式の資産推移というのは、(購入単価×口数)と(時価評価額)との差に連動して推移していくものです。そのため、購入金額だけを見ていてはいけないのです。購入単価はもちろん大事なのですが、実は購入する口数の方がもっと大事なのです。
例えば、株価10,000円の時に100万円で一括購入すると100口の購入となります。この株が20,000円に値上がりしたとすると100口×20,000円なので、資産は200万円となります。が逆に株価が5、000円に下がった時は、当然50万円(▼50万円)となってしまいます。

とはいえ、将来的には、右肩上がりに伸びていく株式を購入するのだから、途中で下落しても元に戻れば同じと思っている人がいますが、それは少し間違っているかもしれません。ここで出てくるのが、ドルコスト平均法の考え方です。

この株をドルコスト平均法で購入していた場合、購入口数(便宜上、端数は切り捨て)は
株価10,000円の時に20万円(20口)
株価 9,000円の時に20万円(22口)
株価 8,000円の時に20万円(25口)
株価 7,000円の時に20万円(28口)
株価 6,000円の時に20万円(33口)
となり、同じ100万円を投資しても128口購入することができるのです!
上記のように株価が5、000円に下がった時でも5,000円×128口→64万円(▼36万円)となり、14万円ほど損失額が減っています。

更にここから株価が20,000円まで上昇した場合は
20,000円×128口 → 256万円となり、理論上は56万円も多くなっているということです。もちろん、このような値動きが分かるわけではありませんので、皆さんは毎月淡々と積立て投資し続けることが大切になってきます。

ドルコスト平均法は、株価が下げている時は、平均の購入単価が下がるため多くの株(口)数を購入することができ、株価が高いところ(最高値付近)では、少なめの購入となりますので、高値掴みを減らし暴落時に保有口数を増やせるという投資方法になります。

先ほども述べましたが、株価の値動きは誰にも読めませんので、どこが高値なのかどこが安値なのかはわかりません。そのためにも安心して投資したい人は、ドルコスト平均法を使った毎月定額での積立投資がよいでしょう。
但し、上昇相場の場合は、一括投資で得られる利益を取り損なる可能性はあります。

最終的には、一括投資と分割投資 どっちを選ぶのは
これからの相場が、上昇すると考えるかヨコヨコのレンジ相場や下落トレンドが来ると考えるかによって最適解も変わってくるということです。
私の例で申し上げると2021年は年初にS&P500を120万円一括投資し、翌年上がっていたため、2022年も年初にレバナスを120万円一括投資しました。するとS&P500は3年経って現在、+70%と大きな含み益を生んでくれていますが、レバナスの方は、2023年に暴落に巻き込まれ▼59.3%まで減少してしまいました。2024年に入ってやっと含み益が出てきたところです

一括投資と分割投資は、投資するタイミングによって結果は異なります。暴落時にホールドし続けられるなら一括投資でいいですが、下落に耐えられない人は、コツコツと分割投資するのが良いと思います。

いづれにせよ暴落は必ずやってきます。S&P500の過去データによると
3%程度の下落は、毎年7回
5%程度の下落は、毎年3~4回
10%程度の下落は、毎年1回
上記のように、下落が来ると考えると投資に慣れていない人は一括投資は恐ろしい気がしますので分割でドルコスト平均法を使って下落時も取得単価を下げて購入できる方が良いでしょう!
投資を数年続けていくことができれば、値動きにも慣れてくると思いますので、一括投資はそれからでもよいと思います。但し、S&P500は何度も大きな暴落をしてきましたが、長い目で見ると右肩上がりに伸びてきていますので、暴落を過度に恐れるのではなく、暴落時は多くの株を買える絶好のタイミングとして、楽しみながら投資を継続していってください。

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