株式投資の成功のカギは長期ホールド!インデックス投資は新NISA口座で

投資はよくメンタルとの闘いであると言われます。
株価がどこまで上がっていくのか?資産が増えていくのは、銀行貯金では味わえないワクワク感があると思いますが、逆に株価が下がると資産が減少していく不安感を感じて、心を揺さぶられるのが株式投資です。投資で得られる利益には我慢料(リスクプレミアム)が含まれているなどと言われることがあります。株価の上下が気になりだすと余計な考えが働いて、無駄な売買を繰り返してしまいがちです。

例えば、株が上がっている時は、まだ上がるだろうと思って、高値で全資産を突っ込んでしまったり、株が下がりだすとそれ以上、損が増えることを恐れて、安値で売ってしまったりと一番してはいけない行動に出てしまうことがあります。株は安いところで買って、高いところで売るというのが一番効率の良い運用ですが、そんなピンポイントで株価を当てることは誰にもできません。そんな中で資産形成のための投資であれば、安定的に長期で成長している株を淡々と購入していくことです。

定期的に買い続けていくことが重要です。毎月同額を積立て購入していく方法は、ドルコスト平均法といって、株価が高い時は、口数はあまり買えませんが、株価が低い時はたくさんの口数を購入することで、購入単価を平均化していく手法です。こうすることで、株価が上がっていれば、最終的には儲かるのです!そのためにも資産形成のために株式投資には「長期・積立・分散」が基本!となります。
理想としては、15年以上の長期ホールド(ガチホ)することで負けない株式投資が可能となります!

では、過去のデータから

株式資産が大きく増えている人は、どんな人?
1位は、亡くなった人
2位は、投資していたことを忘れていた人

と言われています。

つまり、株価の動きを気にせず、淡々と積み立てを続けることが最も有効な方法ということです。
しかし、日本人の平均投資継続期間は、2~3年となっています。いかに継続することが難しいのかということを表しているデータです。一人でも多くの方に投資をして資産形成をしてもらいたいのですが、無理なく投資をはじめるためには、

まずは「余剰資金」を使って投資をしてください。そして給与からの積み立て投資は、「先取り貯蓄」を推奨します。給与が入ったら先に証券会社へ資金を移してから残った金額で生活していくというのが、長期継続する秘訣です。また、ボーナスがある人は、自分の生活防衛資金として、いくらかは現金でキープしておくことをお勧めします!投資に慣れてくるともっともっと投資をしたくなるいわゆるポチポチ病が出てきます。目についた新しい銘柄に引かれて、つい買ってしまうものです。

例えば、個別株になりますが、2023年頃ですとテスラ株が騒がれていましたし、2024年に入ってからはエヌビディア株が人気でした。これらの株を購入することは悪いことではありませんが、一時的な流行り株はブームが去ってしまうと一気に暴落する傾向があります。エヌビディアに関しては、これから伸びていく半導体株なので、長期的には成長していくと思いますが、何度も言いますが将来の株価は誰にも読めません。そのためにも長期で株式投資を続けるなら分散投資できる投資信託やETFへの投資をおススメしているのです。

また、投資を継続していくためには、何かあった時でも対応できる現金は、必ず残しておいてください。投資本やYoutubeなどでは、投資は生活防衛資金として生活費の6か月から1年分を貯めてからはじめるように言われていますが、私は生活防衛資金が溜まってから投資を始めるよりも少額でもよいので、できる早く投資をはじめるべきだと思っています。もちろん生活防衛資金は重要ですので、貯金はしている方が良いと思いますが、少しでも早く投資を始めることが複利の効果を高めることも重要な事実です。

株式投資の成功のカギは長期ホールド!

投資のたとえ話で双子のジャックとジルの話があります。
具体的には、ジャックは18歳から50万円を8年間(合計400万円)投資し、26歳以降は放置。
ジルは26歳から投資をはじめ50万円を40年間(合計2,000万円)投資し続けました。
投資先は全く同じ銘柄で年平均10%で成長していった場合

2人が65歳の時の資産額は、ジャックが2億5,878万円、ジルが2億2,129万円と3,749万円の差が生まれたのです。ジャックは400万円の投資しかしていないのに、5倍の2,000万円を投資したジルの方が、資産額が少ない結果となりました。

これは、長期運用することで、複利の効果が高まるため。
長期ホールドをしていれば、全ての株式が必ず成長するというわけではありません。もちろん、下落していく企業もあります。個別株の場合は、最悪倒産して株が紙切れになる危険性はあります。そのためにも成長が見込まれる企業を選ばなければいけません。

では、どういう企業を選べば良いか?
細かな話をすれば、成長が見込まれる業種を考え、その業種の中で優位性を持った企業を探し、その企業の業績を調べて、決算書を確認して投資する価値があるかどうかを判断して、はじめて投資をするという手間と時間がかかる作業が必要となります。実際には、そんなに投資に時間が割けないというのが、本音だと思います。

そこで、おススメなのが、インデックス投資です。
日本で言えば、日経225やTOPIXなど
アメリカでは、S&P500やダウ、ナスダック100などが代表的な指数です。

これは、インデックス(指数)に連動するように運用する投資信託です。
前述しましたが、S&P500ならアメリカに上場している約500社の詰め合わせパック!
インデックス投資なら、一度買ってしまえば何もしないで500社の株を一定の割合で自動で運用してくれます。もし500社のうちの1社が倒産しても残り499社がカバーしてくれるので、安心して長期ホールドできるのです。インデックス投資でのデメリットとしては、積立投資をはじめてしまえば、その後は、何もすることがないほど退屈な投資だということ。退屈過ぎて、つい他の株と比べて不安になったり、上昇している株に買い替えしてしまったりと余計なことをしてしまうことくらいです。
一度、決めたら淡々と積み立て投資を続けて、長期ホールドすることだけで良いのです!

例えば、一例になりますがS&P500は、どんなに不況が続いて(ITショックやリーマンショックなどの大暴落を含む)株価が下落した時ても、15年以上ガチホしていれば、マイナスになることはないという過去のデータがあります。

それでは、ここでシミュレーションしてみましょう!
例えば、毎月3万円(日本人の積立ての平均値)をS&P500(平均年利7%にて算出)に積立して
15年間(元本540万円)ガチホしているだけで950万円になります。
20年間(元本720万円)なら1,560万円にまで増えることになります!

この結果は、あくまでも金融庁の資産運用シミュレーションによるものですが、皆さんの限度額や将来の目標資産を考えるうえで、投資額の目安や投資先のリターンを把握しておくことが大切になりますので、一度ご自身で計算してみてください。↓

金融庁の資産運用シミュレーション

インデックス投資は新NISA口座で

投資の考え方が分かったところで、次に証券会社で投資信託を購入する際に間違えてはいけないのが、どの口座で購入するのか?
大きく分けると、以下の3つになります

証券口座
①新NISA口座(つみたて投資枠・成長投資枠)
②特定口座
③一般口座

特にはじめて購入する際には、注意が必要です!
①は、運用益に対して非課税で運用できる口座
②と③は、運用益に20.315%の税金が発生する口座

例えば、上記の例で言えば
950万円の利益が出ていて、解約した場合は
・950(資産)-540(投資元本)=410万円(利益)
①新NISA口座ならまるまる410万円が受取り額となりますが
②と③では
・410×20.315%=83.3万円(税金)
→ 410(利益)- 83.3(税金)=326.7万円(受取り額)
となり、税金分(83.3万円)を引かれてしまいます!
従って、はじめての投資では、必ず新NISA口座を利用するようにしてください。

基本的には、株式投資の運用益には、20.315%という税金が引かれることになっています。
そして、②の特定口座と③の一般口座の違いは?というと
②は、確定申告を証券会社がやってくれる口座で
③は、自分で確定申告をする口座になります。

基本的には、まずは①の新NISA口座を使って運用して、口座の使用上限1,800万円を超える場合は、②の特定口座を使うというのが、一般的です。
が、必ずしも全員が②の特定口座を使った方が良いというわけでもありません。税金の話はややこしいので、改めて説明しますが損益通算という制度があり、株で出た利益と損失を相殺できる仕組みで③の一般口座を使うことで、税金を下げる方法もあります。その他、事業所得や不動産所得との相殺ができる制度となっています。詳細は改めてご説明させていただきます。

結論としては、失敗しない資産形成には
NISA口座をつかって投資信託を長期で運用していくことが最適解であるということになります。
新NISAの詳細については、新NISAの始めかたと証券会社の選びかたで説明していますので、詳しく知りたい方は、合わせてみてください。