新NISAで何を買う?実際に安心して長期間運用できる投資信託の選び方
2024年から始まった新NISA詳細については、新NISAの始めかたと証券会社の選びかたで開設しておりますので、ご覧ください。
さて、ここでは実際にどの銘柄を買えばよいかについて、考えていきたいと思います。
早速ですが、新NISAには、つみたて投資枠と成長投資枠の2つの口座が利用できます。
つみたて投資枠には、安心して積み立てていけるインデックス投資(S&P500やオルカンなど)を選んで長期運用するのが基本です。そして成長投資枠では、上記王道のインデックス投資の他、少しリスクの高めなハイリターンのインデックス投資や個別株、その他分配金を出してくれる高配当株投資などもチャレンジしても良いでしょう。
しかし、実際に1年間で360万円を投資できる人は、あまりいないと思いますので
オルカンもしくはS&P500だけでも十分だと思います。
株式投資による資産形成では、自分の年代や投資資金や目標金額などによって、投資先を決めなくてはいけませんので、一概に何に投資すればよいという正解は決まっておりません。しいて言えば、オルカンやS&P500といった王道のインデックス投資は万民にとって、80点以上は取れる商品だと思っています。しかし、本当に自分にとって一番適している商品が何なのかは一度ご自身で考えてみてください。参考までに人気の商品をいくつか紹介させていただきます。
例えば、20~30歳代なら長く投資できるためS&P500などにできる範囲で積立投資をおこない、値動きに慣れてきてから少額でもいいのでNASDAQ100(アメリカのハイテクを中心とした100社)に投資しても良いと思います。また、もっとリスクを取ってでもリターンを求めるなら最近流行りのFANG+(アメリカの上位に位置する4社に6社をプラスした少数精鋭の10社に均等荷重で投資する)に投資しても良いかもしれません。但し、バラテリティが激しいのでメンタルが強靭な方に限ります。全体資産の5~10%程度にしておくことをおススメします。上記2ファンドの詳細については、改めてご説明させていただきます。
株式に長期投資をしていると株価の変動に心が揺さぶられることがあります。上記のようなボラテリティが激しい商品を保有すると株価が上昇しているときは、ウハウハで良いのですが、逆に株価が暴落してしまうと自分の資産が減っていくことに不安になってしまうものなんです!例えば、1年の中でも5~10%程度の下落は数回起こるものです。そして、時には○○ショックのような20~30%の大暴落が来ることもあります。そんな時に自分が保有している株が下落してしまうとこれ以上資産を減らすことに耐えられないとして売却してしまう人が出てきます。これが投資にはメンタルが関わっているということで、自分のリスク許容度と呼ばれるものです。
自分が保有している商品が、どのくらいまで下落しても耐えられるか?ということを考えたうえでどのくらいのリスク商品を買うのかを決めてもらえばよいと思います!リスク許容度が低いのにSNSなどで儲かったという投稿を見て、同じ商品を買ったとたん暴落に巻き込まれたなんてことはよくある話です。そうして、株は怖いものという誤った認識が広がってしまっているのです。また、株式投資をはじめた人の投資継続年数は、2~3年というデータもあります。長期投資すれば暴落した株もいづれ元の株価に戻ってきて、さらに成長していくということを信じることができず、多くの人が退場していってしまっているのが現状です。こういったことにならないためにも自分のリスク許容度を超える株にはで投資しないように気を付けてください。その時代時代でキラキラ銘柄は現れてきますので、途中で退場してしまうことが一番のリスクだということを覚えておいてください。
逆に50~60代の方なら、取り崩しまでの投資期間が短いかもしれないので、オルカンをベースに債券やゴールドなどを追加しても良いと思います。また、投資はメンタルとの闘いです!実は、出口戦略の方が難しいといわれています。一生懸命、積み立てたものを取り崩しながら生活していくのに本当に資産は足りるのか?まだ置いておいた方が良いのではないか?と不安になるものです。そんな人に向けては、定期的に分配金を出してくれる高配当株式に投資するのも一つの手だと思います。
分配金を出してくれる高配当株はよく金の卵を産んでくれるニワトリと言われたりします。投資をしながら、配当金を出してくれるので、暴落がしている時でも安定したインカム収入を得られるので、シニア世代の方にはよい投資先になると思います。
また、最近登場した投資信託でいうとSBI日本高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)が信託報酬0.099%とか日興-Tracers 日経平均高配当株50インデックス(奇数月分配型)では信託報酬0.10725%などは、お得な高配当ファンドとなっています。登場したてなので、実績はまだこれからになりますが、純資産総額は順調に増えてきております。こちらの2ファンドについても改めてご紹介させていただきます。
少し勉強した人なら、高配当株式と言えば米国のVYGやHDV、SPYDなどを思い浮かべると思います。なのになぜ、日本株をススメているのか?と思うかもしれません。もちろん上記の3銘柄もとても人気の良いファンドですが、効率よく配当金を狙いたいのであれば、日本株を使った方がよりお得になります。なぜなら、新NISA口座であっても分配金にはアメリカの10%の税金がかかってくるからです。特定口座などでは、二重課税問題があり確定申告をすれば米国の10%の税金は戻ってくるのですが、新NISA口座の場合は、日本の税金がかかっておらず、二重課税とはならないため米国の10%課税がかかってきます。なので、アメリカの税金がかからない日本の高配当株をご紹介させていただきました。
上記の日本の高配当株式は、まだ運用が始まったばかりですので、実際にどのくらいのリターンが出せるのかは未知数(実績がない)ですので、自分で調べて米国の3ファンドの方が安心だと思う方は、それでも良いと思います。更に新しいファンドとしては、SBIより欧州高配当株式(分配)ファンド(年4回決算型)というヨーロッパの企業に投資できる高配当ファンドも登場しました。今後の運用成績を見てからになりますが、将来的には良い投資先になると思います。
先ほども述べましたが、自分に合った投資先を自分で考えて選ぶということが、今後の投資にはとても大切なことだと思います。今後の自分の投資計画のためにも資産シミュレーションをしてみてください。何も目標も持たず、ただ闇雲に投資を続けていくのは困難なことだと思います。投資の途中で大きな資金が必要になるときや時には大暴落に巻き込まれることだってあるでしょう。そんな時にいつまでにいくらの目標金額を貯めるのか?そのためには、毎月どのくらいの資金が必要なのか?といったことが明確になることで投資のモチベーションを維持することもできると思います。
ネットで検索すれば、いくつも資産シミュレーションが出てきますが、上記のシミュレーションは「みんかぶ」というサイトでとても使いやすく、積み立てのほか資産の取り崩しについても計算できるので、いつまでにいくら貯めて、いつからいくら取り崩せば、何歳の時まで資産が持つのか?といったことまで計算できますので、将来の自分の資産設計を見つめるためにも一度計算してみてください。もちろん無料です!
※年率の想定利回りは、オルカンで5%、S&P500で8%程度で計算すればよいと思います。(ご参考まで)